いくちゃん

今年は春出航の79回クルーズで、船レポートをよく送ってくれた
6期生のいくちゃんが、事務所に遊びに来てくれましたー。
 
帰国後に会ったのが最後だから、3~4か月ぶりかな?
なんだか、前に会ったときよりも逞しくなった気がします。
 
いくちゃんは、出航前にピースボートセンターに通ってボランティアスタッフ活動をしていました。その活躍っぷりは目覚ましく、中心スタッフとして手伝ってくれていました。
 
でもそんないくちゃんも、はじめはセンターの雰囲気に馴染めず、戸惑っていたんですけどね。それでも、打ち解けやすそうなヒトを見つけては話してみて、少しずつ友だちの輪を増やして、いつからかいつもいる存在に。
 
それでも、センターに通うことを頑張りすぎて、体調や精神面のコントロールがうまくいかないことも何度もありました。
 
ほんとに船に乗れるのかな、
乗ってなにが変わるのかな。
たくさん悩んでもいました。
 
いくちゃんの姿から、私はたくさんのことを教えてもらいました。
ひとつは、ヒトは変化し続ける生き物なんだということです。
 
実は・・センターに通いはじめた当初のいくちゃんだったら、もしかしたら地球一周できなかったかもしれない・・と思うことがあります。
なんというか、最初のころが若かったとか幼かったとかというより、今が逞しくなった、と私は表現したいのですが。とにかく、準備万端ではなかったかもしれないなーと思い返すことがあります。
 
 
地球一周の船旅をする。
 
その目標の前に、たくさんの壁が彼女に立ちはだかったように思います。
周りから見たらそんなに大きな壁に見えなくても、本人からしたらとても大きな、途方もない数の壁だったかもしれません。
 
その壁のひとつひとつを壊したり乗り越えたり、思い切って違う道をいったり、ひとつひとつの壁を“通る方法”を試していくうちに、彼女は見る見るうちにたくましく、魅力的になっていきました。
 
目標を掲げたとき、そこまでに一見距離があったとしても、それは無謀で現実的じゃないことだったとしても、実はそうじゃない可能性というのは十分にあって。
 
センターに来た最初の日から、地球一周に旅立つ日までの彼女の変化を横で見ていて、最終的に私は、『このヒトほんとにかっこいいなー。』としみじみ思うようになりました。
 
目標を目指す過程の中で、ヒトは変化していくことができるんだなーと人間の可能性を感じたのです。
 
乗り越えることが、壁を通ることがかっこいいんじゃないんです。
壁に向かうその姿勢が、その視線が、かっこいいんだよな。
 



 
いくちゃん、今ではバイトにいそしんでいるようです。
 
相変わらず悩んでもいるようですが。(苦笑)
でも、悩みながらも一歩一歩、彼女の道を歩いていく、いくちゃんの話を聞いて、やっぱりこのヒトは、かっこいいなーと改めて思ったのでした。
 
 
この感覚って、グローバルスクールの生徒と対面しているとよく思うことでもあります。
“多様性とはなんなのか”を求めて色んな人が受講しているグローバルスクールですが、往々にして、真面目過ぎたり、カラ回ったり、必要以上に辛い思いを抱えながら不器用に生きているヒトは多い気がしているのですが、同時にそこが、彼らの魅力でもあると思うのです。
なんだろう、悩みながらも生きているその姿は、美しいとすら思うのです。私は。 マゾか・・?(笑
 



 
今はまだ、不安かもしれないけど、
でも、未来はきっと暗くないって思っています。
 
そしてきっとその“悩み”が、益々彼女を強く美しい人間にしていくんだろうなと、楽しみになった日でもありました。
こんなに豊かな気持ちにさせてくれる彼女との出会いに、とても嬉しくなりました。
 
 
また遊びにおいでね。いくちゃん。
 
グローバルスクール
いくちゃんのクルーズメイト、まどか(写真右)と一緒に。
 
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いくちゃんが送ってくれていた船レポートはコチラから。

人生で、避けてきたこと。

私は、『文章』が苦手である。
読むことも、書くことも、苦手である。
 
 
どこからどう書いたらいいのか、どうまとめたらいいのかわからない。
笑ってしまう話だが、その『わからない』に追いつめられると、涙が出ることもある。苦手意識は半端ない。
 
(思い返せば、小学校の時も算数の意味がわからなくて泣いてたなぁ・・・遠い目)
 
そんな私が、昨日から友人ライターを先生に、文章を書く練習をはじめた。
 
 
ピースボートの職場環境は、働きやすい環境だと常々思う。
すべてではないが、自分の苦手なことは同僚と『手分け』する空気がある。
お互いの得意分野を活かして取り組めるので、
私のように、集中できる分野にムラがある人間には働きやすい職場である。
 
これまで、“自分の作業責任はデザインである”ということをいいことに、あらゆるスタッフにその類の仕事を投げてきた。
 
たくさんの船内新聞担当経験者、隣のデスクのひと、目の前のデスクのひと・・・
 
『支え合う』と言うと聞こえはいい。
 
得意分野を活かすことで仕事はうまく回る。
でもそれは、苦手分野の克服から背を向けているだけだということにも
薄々感付いていた。
 
だめだ・・そろそろ限界だ・・・・
 
年月重ねて仕事を続けるうちに、
こちらに投げられてくる仕事も多様化し、
より高度なことになっていく。
逃げられないと、腹を括った。
 
 
友人ライターを捕まえた。
 
『文章の書き方を教えてください。』
 
 
初回の昨夜、基礎ポイントもそこそこに、
先生は、『悩むな、書け』と言う。
 
容赦ない。
わたしの心理を読んでいるようだ。
一瞬固まった。
イマドキ学校の先生でもそんなこと言わないぞ・・・。
 
ライター先生は、
そんなに文章への苦手意識が根付いているのは、
学校教育の影響だということ。
どれだけ子どものイイ面を押しつぶしてきたのかということを
ぽつぽつと語っていた。
 
ほとんど学校教育を受けていないわたしからすると、
むしろ日本社会の問題でないか、とも思う。
 
昨夜は、とりあえず泣かずにすんだ。
(一回泣きそうになったけど我慢した)
 
(泣くの我慢したって子どもか)
 
(子どもだ・・・)
 
怒られることはなかった。
褒めて伸ばす、良いポイントを指摘して自信をつけようとしてくれたようだ。
 
なんとかやれそうな気がしてきた。
重い腰をあげて、頑張ってみようと思う。
褒められるって、認められるってすごい。
やる気出る。(単純)
 
 
適正のないことは無理してやる必要はないと思う。
私の場合、文章を書くということに適正がないわけではなさそうだ。
意識的に避けてきたものごとだから、ここいらで向き合ってみようと思う。
 
ひとから見たら大したことじゃないように見えるのかもしれないが、
わたしにとっては一世一代・・はさすがに言い過ぎかもしれない。
人間日々勉強。
“挑戦するということ”は、いくつになっても止めたくないと思う。
 
 
 
昨日の講座の最後に挑んだ、課題を晒そうと思う。
15分で構成し30分で書いた制限文字数400字の文章である。
これくらいでも容易には書けない自分が情けないという感情で留まるのはやめて、訓練する。
 
だってほら、赤ちゃんだって最初から歩けるわk・・(省略
 
 
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――旅からヒトの多様性を学ぶ――
グローバルスクールプログラム紹介
 
 日本社会は、「ヒトと違うこと」を認めない息苦しい一面がある。はみ出ること、レールから外れることを許さない。しかし、世界にはいろいろなヒトがいる。文化、習慣、生活、肌や目の色・・・ヒトと違うから世界は面白いのではないだろうか。
 今クルーズでは、14~34歳までを対象としたグローバルスクールというプログラムを開校する。コミュニケーショントレーニングや寄港地や船内での出会いを通して、「ヒトの多様性」について学んでゆく。「ヒト多様性」を学ぶということは、「ヒトと違うこと」に胸を張って生きていくスキルを身につけるということではないだろうか。
 受講生の中には、引きこもりや不登校経験者もいる、人間関係が苦手な生徒もいる。みな自分の人生をより面白いものにすることが目的だ。世界と向き合うことで、自分自身と向き合う旅になるだろう。彼らが、この旅でなにを見つけるのか、そこに日本社会の未来もある気がする。
 
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隣のデスクのひとに見せたら、
この程度で褒められたの・・・と感想すらなかった。
 
ぐう。
 
でも負けない。
ひとは誰しも、最初から歩ける人なd・・・(省略