乗船前 10年間、社会人として就労してきましたが、どの仕事も馴染めず職を転々としていました。
乗船中船内でグローバルスクールを知り、途中からプログラムに参加。船内では運動会や漫才大会などにも参加しました。
寄港地では一眼レフカメラで風景や人々を数多く撮影して、帰国直前の発表会で写真を披露しました。
下船後
自分にできることを漠然としか感じられなかったのが、船旅の経験を通して確かなものを見つけられたと思います。
今後は自分の得意なコンピュータや写真のスキルを活かした仕事への就職を目指します。
大谷健一さん(参加当時31歳・愛知県)
第77回クルーズ・第五期卒業(2012年)
子どもの頃から「どこか変わった子」とまわりから見られ
それを自覚しながらもどこかに疑問を感じていました。
子どもの頃から「どこか変わった子」とまわりから見られ、それを自覚しながらもどこかに疑問を感じていました。学生時代はいじめも経験しましたが、先生や友だち、家族の助けもあり日々を過ごしました。
しかし社会人として働き出すと、まわりの人と同じように仕事をこなすことができず、職場にも馴染めなくなり、転職をくり返します。そして苦悩の果てに、自分が「発達障害」であることに気づきました。
そんなとき、家族からピースボートのクルーズを勧められ、もっと世界を見てみたいと思い参加を決めました。
旅のなかでたくさんの仲間と絆を深めました。船上から見た海原、訪れた国々で、さまざまな風景や日々を生きる人々との貴重な出会いを果たして、「自分のできることをすることで、過去の自分を越えていける」ということに気づくことができました。
世界一周で感じ取ってきた経験は、何物にも変えがたい宝物です。
大谷健一さんからのメッセージ
僕はこの旅で、同じ空の下に多様な世界があり、僕らと同じように日々を生きる人々がいることを知りました。そして、自分自身を「ひとつの個性」として生きていく自信を持つことができました。
日本を離れ外の世界を見てくることで、それまで見えなかった価値観を見出すことができると思います。
一度、地球そのものを体感してみましょう!!
親の立場から(健一さんの母・大谷久子さん)
幼いころからおとなしく育てやすかった子で、根は明るく素直だから人からは好かれやすい人柄だと思います。
昔から粘土細工や紙工作など黙々と物作りすることが得意で、パソコンや家電製品の扱い方もすぐに覚えてました。
ただ、大人になってからは、急がされるペースの仕事についていけず職を転々として、学生時代よりも自信を失っているように感じていたので、クルーズへの参加を勧めてみました。
船旅のなかで、仕事から離れ自分の好きなことができたのか、仲間と共有できるモノがあったのか、帰国してから少し明るくなったような気がします。
親としては、これから自分の希望する仕事に就いて、明るく自信を持って生きることを願っています。