乗船前
常に疑問や怒りを抱えていたんだけど、それをどう消化したら良いか分からず迷走する毎日。
14歳になる頃には夜の街を放浪し一晩明かすか、誰かしらの家にいて、殆ど実家には帰らなくなっていた。
乗船中 グローバルスクール内でも外でも問題児(笑)。途中で下船したくなった時もあったけど「なんで自分がこの船を選んだのか」を考え直して、船内で出会った仲間や家族も交えて目標設定を立て直したり、目上の方にアドバイスをいただきながら最後まで乗り切ることが出来た。
下船後
乗船中に感じた事を伝えたくてイベントを主催させてもらったり、 ずっとやりたかったアーティスティックな活動も開始。
今現在は超可愛い0歳児の母ちゃんにもなったので「全ての子ども達にとって、どういう未来が待っていると希望が持てるのか」「“この世界に産まれて良かった”と思ってもらえるのか」等を勉強し、近い将来、勉強した成果を形にします。お楽しみに!!
小林悠理乃さん(参加当時19歳・千葉県)
第77回クルーズ・第五期卒業(2012年)
自分がどうしたいか、が一番大事なんだよね
やるか・やらないか
「学校」は必要の無い順位をつけられ歯向かえば除外される場所だった。
「家」は家族みんなが自分に蓋をして“家族ごっこ”をする場所だし、「社会」は何かに疑問を感じても、それを口に出してはいけない無言の圧力がかかる場所。どれも自分から切り離せない場所なのは分かってたけど、上辺だけの関係なんか要らないし、かと言って独りは嫌だった。
やるせない気持ちが溢れた10代。
夜遊び・反抗・家庭内暴力。
全てやり尽くしたよ。
警察署では不良娘と呼ばれ、精神科に行けば何も話してないのに勝手に病名と薬を手渡される。「もう、どうでもいいや」と投げやりになってた時、先輩がピースボートセンターへ連れて行ってくれた。船の事は勿論、グローバルスクール(以下GS)についてスタッフさんと色々教えてくれて、気付いたら船への参加表明を自ら出していた。
インスピレーションってやつ?
「乗るんだ」って得体の知れない何かが私の中で叫んだんだ。
乗船してGSに通った日々、最初は馴染めず脱走したり皆を泣かせたりとトラブルメーカーだった自分。それなのにクラスのみんなは何があっても信じて私の居場所をずっと空けて待っていてくれたんだよ。嬉しかった、心から嬉しかった。
私の中に優しさという華を咲かせてくれたのは紛れも無くGSだった。下船後この華の種を私はいろんな人の心に蒔いていこうと決めた。それが私に唯一出来るGSへの恩返しだから。
小林悠理乃さんからのメッセージ
下船後の私は船での体験を基にイベントを主催させてもらったり、アートの世界を通して自己表現を始めた。
そして2015年の8月には世界でたった1人の愛娘を出産!!未婚のシングルマザーになりました。
船に乗る時も、「私1人でも産んでやる」って決めた時も、内心は不安だったし恐かった。「大丈夫かな?私なんかが」…って。賛成の意見もあったけど、それ以上に多かった反対の声。でも、全てを終えた今だからこそ伝えたい言葉がある。「案ずるより産むが易し」。
自分がどうしたいか、が一番大事なんだよね。やるか・やらないか。船に乗るのか・出産するか(笑)
自分の人生を他人にジャックされるなんてもったいないよ。